磯の香り高く口溶けする海苔にふんわりおにぎり 絢結び@茨城県土浦市 [ 茨城県]
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天川団地にオープンしたおにぎり専門店へ行きました。
住宅街の擁壁の上に【おにぎり テイクアウト専門店】の幟を発見!
こんなところにおにぎり屋?!
そう思って擁壁をぐるっと巡って建物の表へ・・・
看板はなく、まったく普通の住宅(TAKEDA宅)。
ここが「絢結び」(Jun musubi)さん。
昨年5月16日にオープンしたお店で、店主は女性です。⇒Instagram: @jun.musubi_ya
住宅の一部がテイクアウトの窓口になっています。新築を機にお店をオープンされたそうです。
お店は11時~14時半のランチ営業のみ。
予約もできます。
10月からは新米のおにぎりですって。
このお店のおにぎりは、女性店主の両祖母の味を再現したものだそうですよ。
お米の味と握り方は、母方の祖母が作ってくれたフワフワなおにぎりを再現。
お米は、以前は茨城産コシヒカリでしたが、6月から地元の米屋「お米屋 のち。」さんのオリジナルブレンド米(会津若松産と茨城産のコシヒカリのブレンド)を使っています。
「のち。」さんは去年12月に天川団地にオープンした米屋さんです。
⇒インスタ: @nochi5883
海苔は、父方の祖母から教わった青混海苔をおにぎりに活かしています。
東京大森にある浜富海苔が販売する有明海産の「青混のり」を使用。
「青混海苔」については最後に詳しくご紹介します。
おにぎりの具材について色々と説明が書いてあります。
鮭は、紅鮭を毎日焼いて、骨を取り除いてほぐしています。
梅しそは無添加。明太子は福岡県産を青森から取り寄せ。
塩は、「ろく助塩」という名の調味塩です。
「ろく助塩」は、赤坂にあった一見さんお断りの「串焼き ろく助」の店主・高野正三氏が作り上げたという塩。
オーストラリア産の粗塩に昆布、干しシイタケ、干し帆立貝の旨みを加えて、乾燥させたもの。粗塩のミネラルの旨みに加えて、昆布などの出汁の旨みが加わった美味しい「調味塩」だそうで。
販売者は、「串焼き ろく助」跡にある赤坂の東洋食品(株)、製造者は茨城県常総市にある東洋食品(株)です。
手書きのメニューが可愛い。娘さんが書かれたそうです。
メニューは、おにぎりが、130円の塩白米から230円のすじこまで、8種類。
唐揚げ、チーズケーキもあります。
豚汁は、絵があるけど、売り切れたみたいです。
おにぎり弁当550円は、唐揚げ2個入りで、好きなおにぎり2つを選べます。
好きなおにぎり2個って、すじこ2個なら、それだけで460円になるよ。
ということで、オーダーはおにぎり弁当にしました。
単価が高いのを選べばいいんだけど、申し訳なくて「たらこ」と「鮭」にしました。
鮭が好きってのもありますけどね。
注文を受けてから、おにぎりを握ってくれます。
褐色のレジ袋に入ったおにぎり。
袋に入っままの状態で、海苔の芳しい磯の香りが立ち昇っています。
◆おにぎり弁当
おにぎりはラップに包まれています。
ラップが、塩ビ製ではなく、ポリエチレン製なのがいいですね。
たらこと鮭のおにぎり登場。
改めて、おにぎり弁当、たらこ&鮭。
たらこおにぎり。
ご飯がふわっとしていて、口の中でほろほろと崩れていく。
そして海苔は、磯の香りがとても良くシットリしていて、口の中で溶けていく。
さらに旨みのある塩気。
おにぎり自体がすっごく美味しい!
ごはんの中には、こんなに入れていいの?ってくらいに、たらこがたっぷり入ってる。
鮭おにぎり。
鮭は紅鮭だってのが、いいね!
一般に販売されている鮭のうち、ギンザケやアトランティックサーモンはチリやノルウェー産の養殖物。でも、ベニサケはアラスカ、カナダ、ロシア産の天然物です。
ご飯の中には、ほぐした紅鮭が、もちろんたっぷり!
唐揚げ。
ショウガ・ニンニクに漬け込んだ鶏もも肉に片栗粉だけをつけて米油で揚げたもの。下味をつけて片栗粉をつけて揚げたものだから、竜田揚げですね。
片栗粉の衣だからサクッとする。
いや、サクッ!よりもカリッ!に近く揚がっていて、中の肉は優しい味付けです。
ふんわりして口の中で崩れるご飯、磯の香りが高く口溶けする海苔、そして旨い塩気。
とっても美味しいおにぎりです。
さらにたっぷり入った具が美味しい。
リピートする人が多いのは当然です。
ごちそうさまでした。
最後に「青混海苔」について。
「青混のり」とは、黒海苔に青海苔が混ざった海苔のこと。
海苔の生産量のわずか0.5%程度しか収穫されない希少な海苔だ、とネットでは簡単に説明されています。
しかし、なぜそんなに生産量が少ないのでしょうか。
海苔(黒海苔)は養殖が行われています。そこに天然の青海苔が混入したものが青混海苔です。
黒海苔養殖の収穫時期は、早い産地では10月下旬、遅い産地では12月上旬から始まり、翌年の4~5月まで続きます。青海苔は11月から12月に増え、この時期にだけ青混海苔が出来ます。
しかし黒海苔に青海苔が混入したものは、「飛」(青海苔7%未満)とか「混」(青海苔7%以上)という低級品として扱われ、値が低かった。
それが近年、青混海苔の価値が評価され、値が上がるようになりました。
青混海苔が出来る時期の黒海苔は、「一番摘み」とか「初摘み」と呼ばれる高級海苔で、口どけが柔らかく甘みがある。
さらに青海苔は磯の香りが強い。
また青海苔は黒海苔より焼き上がり温度が低いため、普通に焼くと軽く焦げた状態になります。それで香ばしくなりますが、ほろ苦くもなります。
これらが青混海苔の人気の理由です。
しかし人気が上昇しても生産量が少ないために、品薄で値が上がるようになったわけ。
なお「青海苔」は「アオサ」と混同されますが、両者は以下のように分類できます。
アオサは、アオサ属の総称で、細胞層が2層になっているもの。
青海苔とされるものの多くは次の2種類です。
1つはヒトエグザ(一重草)。三重県や愛知県の青のり、沖縄のアーサーです。天然採苗による養殖が行われ、板状の海苔が作られます。
もう1つは、スジアオノリ(筋青海苔)などで、高知の四万十川などで養殖されています。細胞層が1重なので、以前はアオノリ属とされていましたが、現在はアオサ属の一つに分類されています。
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